2017年5月8日

投資例

投資先 : 貸金業A社

銀行からの資金調達をもとに消費者金融業を営んでいたA社は、他の貸金業者同様に、06年1月の最高裁判決以降、度重なる過払い金の返還請求により、その財務状況は圧迫され経営難に陥っていた。

当時A社は従業員50名程度の規模であり、その他の事業として「出版・通販」事業を営んでいたが、一時通販業界において全国へその名を轟かせた当時の面影はなく、業績においても同様であったことなどから、貸付金の回収金の一部を運転資金に充当するような経営を強いられていた。このまま過払い金の返還請求額に左右されるような先行き不透明な経営を続けていては、いずれ金策に窮し、従業員の延いては会社全体の活力が薄れていってしまうことは明らかであった。

 

以上の経緯により、ロイズフィナンシャルグループ(以下、「LFG」という。)は、運用するプライベート・エクイティ・ファンド(以下、「PE」という。)を通じて、平成21年5月にA社の株式を100%取得した。

PEは、ハンズオン型の再生支援を得意としており、A社の再生にあたり、LFGは経営情報の迅速な集計を行い、不採算部門である出版・通販事業の廃止、及びそれに伴い従業員へ早期優遇退職を募るなど、経営陣と共に新たな経営戦略の策定を開始した。金融部門においても、営業体制や回収管理体制を随時見直し、保有する不動産・金融商品等のデューディリジェンスに基づいた資産の処分なども行った。

またA社の更なる成長ステージとして、「割賦債権買取業」、「投資事業」を開始。LFGより適材を適所に配し、その助言と指導のもと、売掛債権証券化、ファクタリングなどの「債権流動化に関するソリューション」を策定し、それらを実施するための内部管理体制を整えた。

よって平成21年12月、LFGは運用するPEを通じ、A社に対し自らが関与した8ヶ月間で更なる成長ステージへの基盤固めを終えたため、ロイズパートナーズ投資事業有限責任組合(当ファンド)へ株式譲渡を行い、再生を果たしたA社に対し、今後当ファンドが長期的なスパンで更なる投資を行うこととなった次第である。

 

結果A社は、決算で前年を大きく上回り、過去最高水準の売上を達成する見込みであり、8億あった銀行への借入も完済した。(平成22年10月現在)